お子さん達の近視の最新事情
皆さまこんばんは。
学会参加、院内の電子カルテ化、屋久島とのリモート診療構築をどうするかなど様々なことに気を取られて情報発信がおろそかになってしまってました、、、
これではいけないと、最近感じてることについて書きたいと思います。
学校健診シーズンで、現在たくさんのお子さん方が学校の用紙をもって受診しております。
たまたま学校でうまく測れなかっただけの子、初めて近視と言われた子、近視が進んでしまった子。
そこで最近感じるのは、、、近視増えてるだけじゃなく、進むのが早い?!
治療するだけでなく、いかに疾患を予防していくことこそが地元に根付く医師として大事な使命だと考え、近視についての最新知見を集めました。
現在の世界人口の何%が近視だと思いますか?
正解は30%!
そしてなんと2050年には世界人口で50%の人が近視になると言われています。(Ophthalmology, 2021)
ではなぜ近視になるのでしょうか
近視には遺伝要因と環境要因が言われています。
両親が近視の方の場合、強い危険因子であることが分かっており、環境要因としては教育と外で遊ぶ時間が強い要因であることが分かっております。(Invest Ophthalmol Vis Sci, 2021)
コロナ禍で外に出れず、家で勉強、タブレットの時間が延びた事で、中国では著名に近視の学童が増えました。また、スマホ単体でも近視のリスクとなりますが、スマホ+パソコンによりさらにリスクが高まることが示されました。
鹿嶋市や神栖市の学校でもPCやタブレットでの授業となっており、今ではお子さん達もスマホを持つ時代(携帯を持って学校行ったことがばれると停学になるようなスパルタ中高にいた私には信じられない時代ですが、、、)。
しっかりと周りの大人が率先して子供たちのディスプレイを見る時間に注意を向け、生活スタイルを改善させるかが重要なカギとなります。
近視が進むともちろん眼鏡やコンタクトレンズが必要になるというデメリットだけでなく、子供の頃から進行が速い場合、近視が非常に進むことで高度近視になってしまいます。
高度近視になった場合、近視がない人と比べて近視性黄斑症と呼ばれる網膜の疾患リスクが845倍、網膜剥離のリスクが12倍、緑内障のリスクが3倍と、様々な疾患にかかる恐れが出てしまします。(Invest Ophthalmol Vis Sci, 2020)
学校健診で引っかかった、最近見づらそうにしている、よく目を細めてみている、本を読むときやたらと近い、などなど気づくことがありましたらお早めにご相談ください。
さて今日の癒しの一枚は、ランとお友達のスーちゃんです。(ミキちゃんがいればキャンディーズだったのに、ってわんこの親たちは思ってます)