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白目の充血と痛み

[2023.12.18]

おはようございます。

昨年ぐらいか、テレビを見ていると、名前は伏せますが引っ張りだこの某タレントさんの目の一部がすごく充血私的ななったのを覚えてます。

始めは出血したのかな、と思い見てましたが、数か月たっても赤いまま(もちろん収録日とか分かりませんが、、、)。

よくよく見ると出血じゃなくかなり強い充血だなと。

そして、鹿嶋に来てから、白目が赤くなり、痛みもあって、目を動かすと痛い、といって受診される方がここのところ体感で多く感じます。

そのほとんどが、強膜炎、と呼ばれる病気なのです。

この病気、そんなに多いかというと、本来そんなことはないです。けれども最近どうも良く見かけます。

先ほど申し上げた某タレントさんも、見てて強膜炎じゃないのかなと思ってます。

 

さて、強膜って何?という話ですが、眼球の外枠を作っている、非常に強い膜です。ここに炎症が起きるのが強膜炎です。

原因は大きく分けると感染性と非感染性。

感染性は梅毒といった細菌感染、ヘルペスといったウイルス感染、真菌、寄生虫があります。

それよりも圧倒的に多いのが非感染性で、自分の体の中の免疫が暴れてしまうことでおきるものです。原因不明で目だけに起きているものが多いのですが、中には全身の病気が見つかる場合があります。

たとえば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強直性脊椎炎、ライター症候群、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、再発性多発関節炎、多発血管炎性肉芽腫症、掌蹠膿疱症、アトピー、痛風、異物、化学障害などなど、多くの原因があります。

もちろん強膜炎の多くはステロイド点眼、消炎薬の内服で収まることが多いですが、内科疾患が背景に潜んだり、感染症がある場合、根本治療をしないと改善しません。

(昔務めていた病院で、強膜炎の方に原因を調べるため、問診をしたところ、自分は痛風だけはない、毎日水を2リットル以上飲んでるからなるはずがない、と言われましたが、尿酸値が10を超えてて痛風による強膜炎の方がいました。尿酸値をしっかり下げて痛風発作の治療をしないと結局目も良くなりません。。。)

当院では必ず採血検査を行い、何か上記のような疾患が隠れてないか調べます。異常がある場合、内科へご紹介させていただき、眼科と内科で治療を並行していきます。

この強膜炎、、、痛くてなかなか放置する人はいませんが、炎症繰り返すことで強膜がとても薄くなって、大変なことになることがまれにあります。眼科通院とても大事な病気です。

 

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