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かしま眼科 新着情報

検診で黄斑異常?

皆さんこんにちは!

8月も終わりに近づいてそろそろ秋を感じたい今日この頃、全くもって夏らしさ全開ですね。昨日も患者さんたちが外が暑い暑いとおっしゃってました。

さて、今日はよく検診で指摘される方もいるかもしれません。黄斑異常って書かれてるけど何これ?

黄斑とは目でものを見る上で非常に重要な部分で、網膜のど真ん中です。ここの部分が異常を起こす疾患は多岐にわたるのですが、本日はたまに名前を聞くかもしれない「加齢黄斑変性」のお話です。

文字通り歳をとって生じてくる病気なのですが、原因としては加齢、紫外線、喫煙、高脂質な欧米型の食事、遺伝などがあります。

日本では失明原因の第4位、欧米ではなんと第1位の病気なんです。

それって診察でなりやすいかどうかわかるかどうか、非常に気になると思います。これが検診の重要なところで検診で怪しい部分があった場合、黄斑異常と指摘がされます。具体的にどういった所見があるか、今日は説明していきましょう。

まず、代表的な所見にドルーゼンというものがあります。

このポコッとした部分ですね。

ドルーゼンとは、網膜の中心部である黄斑にみられる沈着物で、加齢黄斑変性の代表的な所見の一つです。

ただし、ドルーゼンがある人すべてが同じように加齢黄斑変性へ進行するわけではありません。最近ではOCT(光干渉断層計)を詳しく解析することで、将来、進行した加齢黄斑変性になりやすい眼には、どのような特徴があるのかが少しずつ分かってきています。今回は、OCTで見つけることのできる代表的な「AMD進行のサイン」を紹介します。

 

ドルーゼンは、網膜の中にある網膜色素上皮と呼ばれる部分の下などに蓄積する沈着物です。脂質やタンパク質、補体関連物質など、さまざまな成分が含まれています。小さなドルーゼンが少数あるだけなら、必ずしもすぐに視力が低下するわけではありません。一方、ドルーゼンが大きい、数が増えている、特徴的な内部構造をしている、周囲の網膜にも変化が起きているといった場合には、進行したAMDへ移行するリスクが高くなることが分かっています。ドルーゼンがあるかだけでなく、どんなドルーゼンなのかが重要なのです。

そこで登場するのが光干渉断層計、通称OCTと呼ばれる機械です。OCTは、光を利用して網膜の断面を非常に細かく観察する検査です。眼底写真では一見同じようなドルーゼンに見えても、OCTで断面を見ると違いが分かることがあります。近年、このOCT画像の中からAMDの将来を予測するバイオマーカーが数多く報告されています。

特に注目されているものを見てみましょう。

一つ目に挙げられるものとして、

Intraretinal Hyperreflective Foci(IHRF:網膜内高反射病巣)です。

OCT上では、網膜の中に小さな白い点のように見えます。紫の矢印部分に白いドットが並んでいるのがわかると思います。

2026年に発表された論文では、これまでの164報を検討し、この高反射病巣が加齢黄斑変性の重症度や地図状萎縮への進行、局所的な網膜機能低下などと関連することが整理されています。では、この「白い点」は何なのでしょう?これまで、網膜色素上皮の細胞が本来の場所から移動したものなどが考えられてきました。一方、最近の組織学的研究では、少なくとも一部は色素を取り込んだマクロファージなどの免疫系細胞である可能性も示されています。つまりOCTで見えている小さな白い点は、網膜の中で起きている細胞レベルの変化や炎症・免疫反応を反映している可能性があるのです。

 

次に、OCTで見ると、ドルーゼンの内部構造にも違いがあります。

その例として、Hyporeflective Drusen Core(ドルーゼン内部の低反射構造)があります。

ポコッと膨らんだ部分の中が黒っぽい色合いになっているのがわかると思います。

OCT上でドルーゼンの内部に周囲より暗く見える部分が存在する状態です。こうしたドルーゼン内部の特徴も、進行したAMDへの移行と関連するOCTバイオマーカーとして報告されています。同じくらいの大きさのドルーゼンでも、その「中身」によって将来のリスクが違う可能性があるということです。

 

もう一つ重要なのが、Subretinal Drusenoid Depositsです。もともと網状偽ドルーゼンとも呼ばれてきた所見です。通常のドルーゼンは主に網膜色素上皮の下に形成されます。一方、こちらは網膜色素上皮より上側に形成されます。

このどこに沈着物があるのかという違いは非常に重要です。

黄色が一般的なドルーゼンであり、紫の細い矢印がsubretinal drusenoid depositsです。黄色は太い白い線の下にあるのに対して、紫は太い白い線の上にポコッとしてるのがわかるかと思います。

このSubretinal Drusenoid Depositsがある眼では、進行した加齢黄斑変性、特に萎縮性変化などへの進行リスクが高いことが知られています。

加齢黄斑変性のOCT研究では、ほかにも非常に多くの画像所見が研究されています。

もちろん、一つの所見があるだけで「必ずAMDが悪化する」という意味ではありません

年齢、喫煙歴、遺伝的背景、反対眼の状態など、AMDの進行にはさまざまな要素が関係します。

それでもOCTによって、今悪いかどうかを見るだけではなく、将来どのくらい注意して観察すべき眼なのかを考えられるようになってきたことは、大きな変化だと思います。

以前なら、

黄斑異常の指摘があって、受診でドルーゼンがあっても今のところ大丈夫なので経過を見ましょうという説明で終わっていたかもしれません。しかし現在は、同じドルーゼンでもOCTを詳しく観察することで、

「比較的リスクの低い状態なのか」
「より注意して経過を見るべき特徴があるのか」

を評価できる可能性があります。さらに今後、AIによるOCT解析などが進めば、複数の画像所見を組み合わせて、一人ひとりのAMD進行リスクをより正確に予測できるようになるかもしれません。

そう言えば黄斑異常指摘されてたな、大丈夫かな、と心当たりのある方は、お気軽にご相談ください。

さて、今日の一枚ですが

ダンボールが落ち着くにゃんこです。

AIに質問!