近視って何?近視が進むと何か悪いの?
皆様こんにちは!
梅雨らしい梅雨もなく梅雨が明けると言う今年の夏。カンカンでりの中の散歩は飼い主もワンコもお互いが地獄の時間です、、、
かといってうちの子は外でしかおトイレしないので否応なしにおっきい方が出るまで続く炎天下散歩。柴犬飼いはきっと共感いただけるはず。
しばらく緑内障のお話ばかり続いてたので、今日は近視に関するお話を。
まずそもそも近視ってどういった状態か。
通常、目で見た映像は目の奥の網膜(カメラでいうフィルム)に投影されてものが見えます。
近視の多くは軸性近視と呼ばれるもので、眼球が伸びることで、フィルムより手前に映像が焦点を結んでしまうことで見えづらくなると言うものです。
この図のように近視の方は長さが伸びてますよね。そのせいで綺麗な映像がフィルムに映らないと言う状態です。
メガネやコンタクトはこの焦点をフィルム上に持っていくためのものです。
成長に伴い、この目の長さが成長していきます。
ではその原因は何かというと、遺伝的要因と環境的要因です。
遺伝的要因としては、両親のうちの一方に近視があると約2倍、両親とも近視があると5〜6倍近視になりやすいことが研究でわかっております。遺伝的要因はもう変えることができないので、環境的要因を正すことで進行を予防することが大事となります。
では環境的要因はなんでしょうか。
それは手元を見る時間の長さ、手元を見る時の距離、そして屋外で過ごす時間です。
まず本を読んだりスマホを見たりするとき、その距離が30cm以内の場合、近視になるリスクが2.5倍であることがわかってます。
本など手元を見る時間が30分以上続くと、禁止になるリスクが1.5倍となります。
1日のうち屋外で過ごす時間が1時間長いと近視の進行が13%減少することもわかっております。
以前のブログなどでもお伝えしてる近視進行抑制薬も効果がありますが、日常の生活習慣を正すことも非常に大事になります。
では近視が進むと何がよくないのでしょうか。
もちろん目が見えづらい、メガネやコンタクトが必要となる、レーシックやICLといった治療にもお金がかかるといったことが挙げられます。しかしそれよりも、近視による疾患のリスクが重要となります。
例えば緑内障。緑内障には様々なリスクがありますが、そのうちの一つに近視があります。-6Dを超える強度近視の場合、緑内障の発症リスクが14倍となることがわかっております。
他にも白内障、こちらも近視が強ければ強いほど実はリスクが上がり、より若年でも視力低下を生じてしまいます。
さらに怖いのが網膜剥離。こちらは強度近視の場合リスクがなんと22倍となります。網膜剥離になってしまうと、治療が遅れれば視力障害をきたしますし、何より治療するには入院手術が必要となり、生活に制限が出てしまいます。
他にもカメラでいうフィルムのど真ん中が変形を起こす黄斑症、神経が傷んでくる視神経症など、様々なリスクが上がってしまいます。
近視が出てきたらいかに進行させないかが将来の様々な病気の予防につながっていきます。
また、今近視が強い方は必ず目の定期検査を受けた方がいいので、お時間がある時にでぜひ一度受診してみてください。
では今日の一枚ですが、
お気に入りのひんやりスポットでくつろぐにゃんこです。
