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緑内障点眼薬の作用と副作用について その1

[2025.06.25]

皆様こんにちは!

暑い日が続いて、だんだんまた雨の日が増えてきそうですね。

そういえば今まで貰ったまま置いておいた学会からのピンバッチをつけていこうと思い、胸元につけることにしました。

緑色の方が緑内障学会会員の印、青色の方はアイフレイルアドバイスドクターの印です。

さて今日は現在数多く発売されている緑内障治療薬、数多くありますがどういった作用で眼圧が下がり、どういった副作用が生じるか説明したいと思います。

まず緑内障の治療は目の硬さ、眼圧を下げることを目的としてます。

目の中には目の中の水である房水を作る毛様体(蛇口)と防水が流れ出る排水溝があります。

緑内障治療薬は基本このどっちかに働きます。つまり蛇口を閉める排水溝を広げるかです。

 

① FP受容体作動薬

これは緑内障治療で最も用いられるものであり、緑内障治療ガイドラインでも点眼治療における第一選択として挙げられるものです。キサラタン、タプロス、トラバタンズ、ルミガン(後発だと名前は変わってきます)があります。1日寝る前に1回点眼で効果が得られるものです。

こちらの薬ですが、排水溝を広げる作用を有しております。眼圧下降効果としては約25~33%ほどであります。効果としてはタプロス→キサラタン→トラバタンズ→ルミガンの順に強くなりますが、その分副作用も強まります。

副作用としては白目の充血、まつ毛がやたらと伸びる、上まぶたの堀が深くなる、目の周りに色素がついてクマが濃くなる、といった見た目の副作用がついてきます。また従来は白内障術後に用いると網膜がむくみを起こすと言われてましたが、現在は否定され術後も問題なく使えます。

 

②EP受容体作動薬

FPと似ていますが、作用部分が若干違うお薬で、排水溝を広げる作用です。こちらの薬も1日1回点眼で効く薬です。

エイベリスという点眼薬になります。眼圧下降作用としては約20~25%となります。FPと作用メカニズムは似ていますが、見た目に関する副作用は非常に少ないのが特徴です。

ではどのような副作用があるかと言いますと、白目の充血が軽度起きること、稀ですが角膜が肥厚して見え方が変わる(近視が進む)ことがあります。また白内障手術した方には目の中の炎症を惹起するため禁忌となります

 

③β遮断薬

こちらは蛇口を閉める作用(毛様体に働いて房水の産生を抑える効果)があります。ミケラン、ミケランLA、チモプトール、チモプトールXEなどがこちらの薬となります。作用効果としては20~25%ほどと言われております。点眼回数は1日2回のミケランとチモプトール、効果をより延長させたミケランLAやチモプトールXEは1日1回朝点眼のものがあります。

朝に最も効果が強く出るため、朝に点眼が重要となります。

こちらの薬ですが、喘息や徐脈性不整脈、心不全がある方には使えません。わずか1滴であっても全身に影響が出ることがあり禁忌となります。また、長期間使用することで起きる濾胞性結膜炎と呼ばれる結膜の炎症が起きることもあります。

 

お薬は他にも様々ありますので、残りはまた続きとさせていただきますね。

では今日の一枚ですが、

躍動感あふれる一枚をどうぞ。

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